トランプ大統領による高関税の詳細発表について

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米国時間の8日未明に、トランプ大統領による鉄鋼とアルミの関税についての大統領署名について実施されるのか否かが不透明だとCNNが伝えた。

ホワイトハウス当局者へのインタビューで、『米東部時間の8日午後3時半に実施する』『発表内容が最終的に固まっていないため取り止めになった』『8日の式開催については全くわからない』と答える当局者がいるなど、発表自体についてホワイトハウス内での意見もまとまっていないようだ。

今回の一連の関税問題について、再度、マーケットでは何を問題視しているのか。

そもそも、もしトランプ大統領が選挙公約に掲げていた通り、鉄鋼やアルミに高関税をかけたとする。関税の対象となるのは、世界経済の約2%程度の部分だとのこと。そもそも鉄鋼に関しては、米国の貿易赤字の対象とされている中国よりも、カナダやメキシコ、増してや日本の方が米国に輸出している。

そうなると、当初見られていた米中貿易摩擦の元凶になるかと問われると、一概にはそうとも捉えられない部分があるのではないだろうか。

個人的には、コーンNEC議長の辞任が一番の問題のように思える。コーン氏の後任に、どんな人物が選ばれるのか。マーケットは不安定な要因を嫌う傾向にあると考えると、人事の落ち着かないトランプ政権に関しては不安定要素と捉えられる。

これまでのトランプ大統領の行動を見ると、一言で言えば『有言実行』。公約に掲げていることを一つ一つ実現しているだけだ。タカ派でもハト派でも、コーン氏の後任が、トランプ大統領の行動を抑止することは無いだろうと考えると、一連の問題は、後任人事が決定されるまで続くのではないだろうか。

参考記事;https://www.cnn.co.jp/business/35115837.html?tag=top;topStories