中国、バブル崩壊へのリスク

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中国人民銀行総裁が、『ミンスキー・モーメント』を使って、中国に対する懸念を指摘。

ミンスキー・モーメントとは、資産価格が持続不可能なペースで上昇、もしくは信用の伸びが止まった後、資産価格が急落すること。つまりはバブル崩壊を意味する。強気相場が長期間続けば、価格の大幅下落を招く可能性があるという概念。

中国人民銀行の周総裁は「景気循環を増幅する要素が経済に多く存在すれば、景気変動のぶれが大きくなる」とし、「物事が円滑に進んでいるときに過度に楽観的であれば緊張が高まり、それが急激な調整につながる可能性がある。ミンスキー・モーメントと呼ばれる状況で、われわれは特にこれを防がなければならない」と述べた。

足元の中国経済は過剰債務によって成り立っているとも言える状況にあり、中国政府は2016年から過剰債務の削減に努めているものの改善が見られない。世界経済が堅調なうちは歪みが明らかになることはないが、ショックが起きるようなことがあれば、バブル崩壊の可能性がある。今回、中国中央銀行総裁が敢えて『ミンスキー・モーメント』について言及したことは大きな意味がありそうだ。

参考記事:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-10-20/OY3KWA6K50XS01